IFATで初公開：SEEPEX 4.0が世界初の自動調整可能ポンプを発表。SCT AutoAdjustはボタンを押すだけでステーターの締め付けを最適化する。

SEEPEXは「Intelligent pumps optimizing your business（ビジネスを最適化するインテリジェントポンプ）」をモットーに、ミュンヘンで開催されるIFAT 2022で世界初となる製品を提供し、すでに本日そこで次世代ポンプを紹介しています。上水管理、下水管理、廃棄物管理ならびに原料管理の分野に関する主要メッセにおいて、ノルトライン=ヴェストファーレン州発の業界リーダーが、ステーターの締め付けを自動調整可能な世界初のスクリューポンプを発表します。SEEPEXは、国際特許取得済みの複数の賞を受賞したSmart Conveying Technology（スマート移送テクノロジー（SCT））を、「SCT AutoAdjust」で完成させました。このスクリューポンプ、ポンプシステム、Digital Solutionsのスペシャリストは、インテリジェントで革新的なソリューションの分野でも市場でのリーダーシップを発揮しています。これは、他のメッセでの「Digital Solutions」と「Smart Air Injection」についてのプレゼンテーションにも当てはまることです。SEEPEXは、2022年5月30日から6月3日まで、ミュンヘンメッセ会場のホールB1、展示ブース215/314で展示します。

アナログからデジタルへ。「SCT AutoAdjustは、アナログ製品の世界からデジタルポンプの世界へのさらなる一貫したステップであり、技術的に世界で類を見ない設計です」と、SEEPEXのグローバル製品管理責任者であるStephan Mottyll（シュテファン・モッティル）博士は述べています。ボットロプを拠点とする企業であるSEEPEXは、意欲と情熱をもって、デジタル事業分野の一貫した発展を促進しています。このポンプメーカーは、お客様が重要なことのためのより多くの時間を確保し、コストを削減し、プロセスを簡略化するために、デジタルソリューションと従来のポンプ事業を組み合わせました。

リラックスして再調整を―デジタルメンテナンス
世界各国からの来場者は、5月末に開催される環境技術ワールドメッセで、インダストリー4.0の特性を組み込んだ完全自動化ソリューションの初公開を目の当たりにします。現行のプレミアムシリーズであるSCT AutoAdjustは、スクリューポンプの分野で革命的なイノベーションをもたらします。メンテナンスのためのレンチなどは今や過去のもので、遠隔からのワンクリックでステーターが最高の状態に戻ります。また、お客様のご要望をもとに開発されたこのシリーズは、メンテナンス作業の負担をはるかに軽減し、時間とコストの削減に貢献します。この再調整は、一定した輸送能力と高い生産性を実現します。SEEPEXはここで、「絶対的な運用信頼性を備えた最高の信頼性」と「常に最短、最速かつ最も容易なメンテナンス作業」を約束します。「これ以上ないほどに生産性は向上し、メンテナンス時間は最小限に抑えられます」。また、SCTを有していないポンプと比べて、ライフサイクルコストを大幅に抑えることができます。SCT AutoAdjustは、1段仕様と2段仕様とがあり、最大8 barの圧力に対応します。

SEEPEXは、すでに2008年からSmart Conveying Technology（スマート移送テクノロジー（SCT））の最適化を行っています。実証済みの設計原理：スマートステーターは2つの部分から構成されており、メンテナンスは一人で容易に行うことができます。吸込配管または吐出配管の取り外しが不要になりました。摩耗による流量低下時に再調整装置を用いて、ローターとステーター間の締め付けを調整し、最適な搬送を行うことができます。最新の開発ステップであるSCT AutoAdjustでは、いわばボタンを押すだけかつ特殊工具を用いずに、ステーターの再調整を自動化・油圧化することが可能になりました。新世代のSCT AutoAdjustでは、制御室からアナログシグナル配線を介して便利に、あるいはさまざまなフィールドバスシステムを介してデジタル的に、ステーターを再調整することができます。操作パネルを介して、またはSEEPEX Pump Monitorに接続済みのAndroidやAppleのタブレット用アプリを使用してBluetoothで、ポンプを使用しているその場で素早くアクセスすることが可能です。

Connected Services– 常時良好なネットワーク接続
クラウドプラットフォーム SEEPEX Connected Services は、インテリジェントポンプ、サービス、プロセス間のインターフェースです。これは、SEEPEX Pump Monitorやお客様独自のSCADAシステムによる状態モニタリングデータを束ねたものです。これにより、プロセスの最適化に向けた評価や分析が可能となります。収集されたすべてのデータは、クラウド上に確実かつ安全に保存されます。モニタリングサービスから得られるリアルタイムのデータは、摩耗に関する推測や、予備品の再注文が必要な時期を示しています。ダウンタイムを回避し、設備稼働率を向上させます。信頼性の高い評価は、ギアオイル交換、器械の校正のための運転時間に基づく運転およびメンテナンスマニュアルに記載されているように、予防メンテナンスに使用されます。また、SEEPEXの Advanced Analyticsプログラムは、過去のデータを利用して、先を見越した予測メンテナンスや異常事態の特定を可能にします。さまざまなセンサーデータを組み合わせることで、アラームを発生させるための規則を作成することができます。例えば、ポンプ速度を上げたときに、ポンプの個別の校正曲線と比較して流量が減少した場合は、ポンプの摩耗を示唆しています。そのため、意図しないプロセスの変化が伝えられた場合、早い段階で対策をとることができます。またSEEPEXは、収集したすべてのポンプデータを詳細に分析することで、異常検出検査により、ポンプタイプごとにより正確なライフサイクル予測を行うことができるようになりました。

下水汚泥をエネルギー効率よく長距離搬送
SEEPEXは、「Smart Air Injection（SAI）」により、2つの輸送技術の利点を組み合わせ、特にエネルギー効率の高い方法で高脱水汚泥（スラッジ）を長距離搬送するカスタマイズ・システムソリューションを示しています。コルク栓状に圧縮した下水汚泥を、圧縮空気のパルス注入によってパイプ内を目的地まで最大1000 m搬送することができます。この方法は、処理業者からはすぐに従来の方法に並ぶものとみなされました。Smart Air Injection（SAI）は、乾燥濃度20～40％の下水汚泥を長距離搬送します。スクリューポンプ、追加ポリマー注入、およびパルス圧縮空気処理の革新的な組み合わせにより、圧縮された下水汚泥をエネルギー効率よく長距離搬送することができます。このシステムソリューションは、ポンプ、専用の制御ロジック、ポリマーコンポーネント、また必要に応じて圧縮空気コンポーネントを含む、いわゆるパッケージユニットです。
このポンプは、拡張機能としてSEEPEXのConnected Servicesに接続することもできます。

更なる多様性と共に
2021 年以降、 SEEPEX は、プロセスに関連したフローソリューションおよび工業ソリューション向けのグローバルサプライヤーであり 40 を越える有名ブランドから構成されている Ingersoll Rand グループの一員となっています。また、SEEPEXの姉妹会社であるRobuschiとMilton RoyもIFATに出展しています。イタリアのRobuschiは、ロータリーローブブロワー、スクリューブロワー、低圧スクリューコンプレッサー、液体リングポンプ、遠心ポンプ、その他幅広い産業向けにカスタマイズされたソリューションを提供するリーディングカンパニーです。アメリカ合衆国のMilton Royは、必要とされる適切な廃水処理に役立つ定量ポンプと撹拌機のソリューションを提供しています。